ミラー刺しゅう(読み)みらーししゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミラー刺しゅう」の意味・わかりやすい解説

ミラー刺しゅう
みらーししゅう

小さくカットした鏡を刺しゅうで留めていくもので、留め付けられた鏡の周りにみごとな刺しゅうが施されていて、鏡の輝きとともに独特の雰囲気を出している。

[木村鞠子]

由来

パキスタンとイラン国境バルチスタン(州名)の高原地帯にあるクエッタの町で始められ、バローチ・ワークと名づけられているが、一般には鏡が使われているのでミラー・ワークという。

[木村鞠子]

使われるステッチ

鏡を留めるためにはボタンホールステッチ、ストレートステッチなどを使うが、特殊な留め方をする。

[木村鞠子]

布地

現地ではおもに木綿の少し厚手のものを使う。ベッドカバーなどは絞りの布が使われるが、日本と違って、絞った布の裏側が使われていることが多い。

[木村鞠子]

用途

衣服、室内装飾、小物類、袋物、クッションなど。なかでもベッドカバー、花嫁の頭にかける布などに豪華なものが多く残されている。

[木村鞠子]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例