クッション
〘名〙 (cushion)
※新世帯(1908)〈徳田秋声〉二七「
汽車は間もなく出た。
新吉は硬いクッションの上に縮かまって横になると」
② 円型、角型などの、洋風座蒲団。おもに椅子の背などにあてがって用いる。
※行人(1912‐13)〈
夏目漱石〉兄「大きなクッションに
蜻蛉だの
草花だのを色々の糸で」
④
衝撃的な力が加わるのを防ぐ、やわらかいもの。比喩的に使われることも多い。「ワン‐クッション置く」
⑤ (━する)
球技で、球が壁などにぶつかってはねかえること。
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デジタル大辞泉
「クッション」の意味・読み・例文・類語
クッション(cushion)
1 羽毛・スポンジなど弾力性のある物を入れ、刺繍・レースなどで飾ったいす用の布団。
2 いすや乗り物の座席などで、腰を下ろすために弾力をもたせた部分。「クッションのきいたソファー」
3 衝撃や振動を和らげるためのもの。「エアクッション」
4 衝撃を和らげるために間におくもの。「ワンクッションおいて話を切りだす」
5 玉突き台の弾力のある縁。
6 球技で、球が壁などにぶつかってはね返ること。
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クッション
くっしょん
cushion
西洋式の座ぶとん、椅子(いす)用ふとん。布などを袋状に縫い、中にパンヤ、羽毛、綿、ウレタンフォームなど、柔らかく弾力性のある素材を詰め込んでつくる。角形、長方形、四角形、丸形、楕円(だえん)形など各種の形状がある。表の素材には布のほか、革、人造皮革も使用され、表面は刺しゅうを施したもの、レース編やレースで飾ったもの、染色したものなど、これもさまざまである。椅子式生活の普及とともに室内装飾品として、また生活必需品として需要が増えている。子供用にはクマやパンダなど動物の形にしたクッションもある。なお、クッションには、ビリヤード用語として玉突き台のへり、結髪用の芯(しん)、座席の背中をもたせかけるところ、などの意味で使われることもある。
[市川久美子]
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