マツバボタン(松葉牡丹)(読み)マツバボタン(英語表記)Portulaca grandiflora; rose moss

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

マツバボタン(松葉牡丹)
マツバボタン
Portulaca grandiflora; rose moss

スベリヒユ科の小さな一年草。ハナマツナの別名もある。南アメリカ原産で,日本には江戸時代後期に伝えられ,観賞用に広く栽培されている。茎,葉ともに多肉質で紅色を帯び,多数分枝して広がる。葉は円柱状の肉質で,螺旋状に互生し,葉腋には長い白色毛が生える。夏から秋にかけて,枝の先端に葉と長毛に囲まれて径3~4cmの美花を単生する。萼片は小さな膜質で2枚あり,花弁は5枚あって広い倒卵形をなし,先端がへこむ。花色は紫,紅,淡紅,黄,白色,斑 (ふ) 入りのものがある。おしべは多数あり,めしべの柱頭は5~9個に分れる。花は昼に開き夜は閉じ,曇って薄暗い日には開かない。果実球形で熟するとふたが取れるように開き,鉛色種子を多数出す。

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