マツバギク(松葉菊)(読み)マツバギク(英語表記)Mesembryanthemum spectabile; ice plant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マツバギク(松葉菊)」の意味・わかりやすい解説

マツバギク(松葉菊)
マツバギク
Mesembryanthemum spectabile; ice plant

ツルナ科の多肉質常緑の多年草。サボテンギクともいう。南アフリカ原産で,日本には明治初期に伝えられ,鉢植にしたり,暖地では石垣などに植えられている。茎は円柱形で多肉,基部は木質化し,下部は横にはう。多くの枝が上向きに出る。葉は3稜形の多肉質で先端は針状にとがり,緑色で対生する。夏,茎の先端にキクの花に似た紅紫色の大型の美花を単生する。花柄の中部に葉状の包葉が対生する。花弁線形で多数。おしべ多数,めしべの花柱は5本。花は朝,太陽の光を受けて開き,夕方には閉じる。果実は液質の 蒴果種子はできにくいが,挿芽でふやせる。本種に似て全体が小型のヒメマツバギク M. tenuifoliumもしばしば栽培されている。

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