マッカーシー(Mary McCarthy)(読み)まっかーしー(英語表記)Mary McCarthy

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

マッカーシー(Mary McCarthy)
まっかーしー
Mary McCarthy
(1912―1989)

アメリカの女流小説家。シアトル生まれ。バーサー・カレッジを優等で卒業。著名な批評家エドマンド・ウィルソンら数人と結婚・離婚を繰り返し、反スターリン主義的左翼文芸評論家として活躍。自伝的な小説『彼女の仲間たち』(1942)、『オアシス』(1949)、大学の内紛を描く『学園の森』(1952)、『満ち足りた生活』(1955)などを発表。ベストセラーグループ』(1963)では名門女子大の卒業生たちの7年間に及ぶ生活を赤裸々に描き、ほかに『アメリカの鳥たち』(1971)、『食人種と宣教師』(1979)、自伝『あるカトリック教徒の少女時代の想(おも)い出』(1957)など。また反戦主義を貫く現地ルポ『ベトナム』(1967)、『ハノイ』(1968)、ウォーターゲート事件を衝(つ)く『国家仮面』(1974)など批判精神も旺盛(おうせい)であった。

[杉浦銀策]

『小笠原豊樹訳『グループ』(1970・早川書房)』

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