日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベニスズメ(鳥)」の意味・わかりやすい解説
ベニスズメ(鳥)
べにすずめ / 紅雀
red avadavat
[学] Amandava amandava
鳥綱スズメ目カエデチョウ科の鳥。同科ベニスズメ属3種中の1種。パキスタン以東、インド、ネパール、雲南省、インドシナ半島、スンダ列島などに分布する全長約9センチメートルの鳥。雄の翼、尾は暗褐色、そのほかは赤色で側背に白点が散在する。雌は嘴(くちばし)と上尾筒のみが赤色で、ほかは緑褐色、黄褐色。草原、耕地などに生息し、草本の種子、穀物を好むが、昆虫などもとる。羽色が美しく声もよく、飼育も容易であるので輸入されるものが多く、また各地で野生化し、日本でも暖地の草原などで繁殖するものがいる。卵期は8~10月である。
[坂根 干]