ヘリオトロープ疹(読み)へりおとろーぷしん

家庭医学館 「ヘリオトロープ疹」の解説

へりおとろーぷしん【ヘリオトロープ疹】

 ヘリオトロープとは、薄紫色の小さな花のことです。皮膚筋炎(ひふきんえん)では、この花の色と似た紫紅色(しこうしょく)の発疹(ほっしん)が、まぶた、とくに上まぶたにみられ、ヘリオトロープ疹と呼びます。
 同時にまぶたは、むくんだようになります。しかし、かゆみなどの自覚症状はありません。
 白人では、薄紫色に見えますが、日本人では褐色がかった紫色に見えます。
 この発疹は、皮膚筋炎以外の病気ではみられないので、この病気に特徴的な症状とされ、診断に役立つ発疹です。
 膠原病(こうげんびょう)の1つ、全身性エリテマトーデスでも、顔に紅斑(こうはん)ができますが、ふつう、まぶたにはみられません。

出典 小学館家庭医学館について 情報