フォルスター(Johann Georg Forster)(読み)ふぉるすたー(英語表記)Johann Georg Forster

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

フォルスター(Johann Georg Forster)
ふぉるすたー
Johann Georg Forster
(1754―1794)

ドイツ啓蒙(けいもう)主義の代表的な思想家の一人。ダンツィヒ(現、ポーランド領のグダニスク近郊に生まれる。少年のころ父に連れられてクック船長の第二次世界周航(1772~1775)に参加、この大航海の旅行記(1777)によって作家としての地位確立、その後、文化人類学、文化史、政治哲学、比較芸術論など多岐にわたる分野で活動した。代表作には『ライン河下流地方雑観』(1791~1794)、『パリ素描』(1793年未完遺稿)などがある。最後は、ジャコバンクラブの指導者としてマインツ共和国の実現のために奔走、ライン左岸地域の人民議会の代表として革命期のパリへ赴き亡命、客死した。

[高原宏平 2015年3月19日]

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