ビーラ・シバ派(読み)ビーラ・シバは(英語表記)Vīra-Śaiva

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビーラ・シバ派」の意味・わかりやすい解説

ビーラ・シバ派
ビーラ・シバは
Vīra-Śaiva

インドヒンドゥー教一派。この派の人々は,バラモンでも守り紐を持たず,首に掛けた小箱に入れたリンガ (性器) をかたどったものを持歩くので,リンガーヤト Liṅgāyatともいう。 12世紀中葉,南西インドに興ったもので,南方,特にカナラ地方に勢力がある。菜食禁酒を守り,神殿を巡礼することを必要とはせず,また神像礼拝は禁止されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のビーラ・シバ派の言及

【シバ派】より

…(5)ラセーシュバラ(水銀)Raseśvara派 この派によれば,水銀はシバ神とその妃との結合から生じた不老不死の霊薬であり,これを服用し,身体を水銀所成にし,ヨーガを修することで,人は生前解脱に達するという。(6)リンガーヤタLiṅgāyata派(別名ビーラ・シバ派Vīra‐śaiva) バサバBasava(12世紀)を開祖とし,とくにカルナータカ地方に広まった。シバ神の象徴であるリンガを常に携帯し,神の恩寵を重視し,カースト制度を否定し,偶像崇拝や巡礼など,外的な儀礼を廃止した。…

※「ビーラ・シバ派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android