日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ビャークネス(Jacob Aall Bonnevie Bjerknes)
びゃーくねす
Jacob Aall Bonnevie Bjerknes
(1897―1975)
アメリカに帰化したノルウェーの気象学者。ノルウェーの物理学者・気象学者として有名なV・ビャークネスの長男としてストックホルムに生まれる。オスロ大学を卒業後、ベルゲン気象台に勤め、父を助け研究に励んだ。1919年に父の指導のもと「移動性低気圧の構造について」というわずか8ページの論文を発表したが、これは現在だれにでも親しまれている温暖前線や寒冷前線を伴う低気圧の総観的構造を明らかにしたもので、これによって近代気象学の基礎の一つが築かれた。1940年にカリフォルニア大学教授となり、1946年に帰化したが、アメリカに渡ってからの研究で重要なものは大気・海洋相関論であり、現在流行になっているテレコネクションteleconnection(遠隔地相関)についての研究は、すでに1960年代から彼によって手をつけられている。
[根本順吉]
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