ヒ化インジウム(読み)ヒカインジウム

化学辞典 第2版 「ヒ化インジウム」の解説

ヒ化インジウム
ヒカインジウム
indium arsenide

InAs(189.74).インジウムヒ素ともいう.真空封管中で,InとAsとを約560 ℃ で反応させるか,真空中でInCl3とAsとを反応させると得られる.金属光沢があり,外観金属に似た灰色の立方晶系結晶.せん亜鉛鉱型構造.密度5.67 g cm-3.融点942 ℃.比誘電率11.7.直接遷移型のⅢ-Ⅴ半導体で,バンドギャップ0.35 eV(300 K).空気中では,450 ℃ 以上で酸化される.無機酸に難溶,王水に可溶.半導体材(IR検出素子,磁気抵抗素子ホール素子など)に用いられる.[CAS 1303-11-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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