ヒルジン

デジタル大辞泉 「ヒルジン」の意味・読み・例文・類語

ヒルジン(hirudin)

ヒル唾液腺だえきせんから分泌され、血液凝固を阻止する働きをもつポリペプチド

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精選版 日本国語大辞典 「ヒルジン」の意味・読み・例文・類語

ヒルジン

〘名〙 (hirudin) チスイビル血吸蛭)の唾液腺に含まれる血液凝固阻止物質。トロンビン作用を抑制するため、ヒルが吸った血は凝固しないで胃にたくわえられる。

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世界大百科事典(旧版)内のヒルジンの言及

【唾液】より

…ある種の昆虫,ムカデ類,ヘビなどは消化酵素とともに毒物を出して餌動物を麻痺させる。また吸血性の動物の唾液中には抗凝血物質や溶血物質の存在が知られ,ヒルにある抗凝血物質はヒルジンと呼ばれている。 唾液の分泌量のとくに多い例として反芻動物があげられる。…

【ヒル(蛭)】より

…胃の側方には体節的に側盲囊(そくもうのう)が並んでいて,血液が吸入されると非常に大きくふくれ,自分の体重の10倍もの血液を一時蓄えることができる。吸血する際にあごの付近にある唾液腺から血液の抗凝固物質ヒルジンhirudinが分泌されて血液の凝固を防いでいる。胃の中の血液は徐々に消化されるので,1年に2~3回の吸血で生活できる。…

※「ヒルジン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」