日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
バーンズ(James Francis Byrnes)
ばーんず
James Francis Byrnes
(1879―1972)
アメリカの政治家。サウス・カロライナ州に生まれ、苦学して弁護士となる。1911年下院議員となり1925年まで在任。その後、弁護士活動を経て1930年上院議員に当選、2期務める。ニューディールの初期にはルーズベルト政権を支持していたが、1936年にはニューディールの社会改革、救済政策に反対した。だが、南部民主党の実力者としてニューディール勢力と反対勢力の調整者としての立場を固め、1941年最高裁判事、1942年経済安定局長官、1943年戦時動員局長官を歴任、内政面で力を振るった。1945年トルーマン政権の国務長官に就任、戦後国際秩序の形成に尽くしたが、トルーマンと対立、1947年辞任した。1950~1955年サウス・カロライナ州知事となり、州権を擁護、黒人差別を認めた。
[牧野 裕]
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