世界大百科事典 第2版 「バート・イシュル」の意味・わかりやすい解説 バート・イシュル【Bad Ischl】 オーストリア中部,オーバーエスタライヒ州の保養地。人口1万4000(1991)。風光明媚なザルツカンマーグートの中心の一つ。古来,岩塩の産地。1601‐03年のプロテスタント系の一揆が鎮圧され,見せしめに1466年以来の市場町から村に格下げされた。1820年代に食塩泉の効用で湯治場として脚光を浴び,1854年オーストリア皇帝の離宮が置かれ,第1次大戦期まで貴紳や有名音楽家の避暑地となった。その後は観光地の性格をもそなえ,1940年市制が施行された。 出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報