改訂新版 世界大百科事典 の解説
バルバロス・ハイレッディン・パシャ
Barbaros Hayreddin Paşa
生没年:1483?-1546
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
… 一方,西方では前480年ごろカルタゴ軍が,東方におけるペルシア軍の侵入に呼応するかのようにシチリアのギリシア人を攻撃したが,シラクサの僭主ゲロンはヒメラの戦でこれを破り,ギリシア人は東西において異民族の攻撃を撃退したのであった。このような情勢の中でギリシア人の意識も変化し,バルバロイは専制君主を神とあがめる奴隷に等しいものであり,ポリスの人は自由人中の自由人であるという考え方が強くなった。このため前5世紀に頂点に達した古典文明にはこのような民族意識がいろいろな方面に現れることとなるとともに,バルバロイに対する蔑視が強くなっていった。…
…古代ローマ帝国の中世における連続体(ただし首都はコンスタンティノープル。旧称ビュザンティウム)に対して,前者と区別する意味で後代につけられた名称。英語ではByzantine Empire。日本では東ローマ帝国と呼ばれることもある。両者はとぎれなき連続体であり,また正式の国名そしてまたこの国家の自己了解は,あくまでもローマ帝国Politeia tōn Rhōmaiōn(ギリシア語),Res Publica Romana(ラテン語)であった。…
…その住む国土はヘラスhellasと呼ばれた。ホメロスやヘシオドスの詩で,まず〈パンヘレネスpanhellēnes〉という語が用いられ,やがて〈ヘレネス〉だけでギリシア民族を指し,異民族を指すバルバロイと対立する概念となった。ギリシア語を話し,オリュンピア競技その他に参加して,共通の神々をあがめるのがその特徴であったが,さらに進んでヘレネスはすべて自由民であるべきであり,奴隷はバルバロイだけから供給すべきだとの思想も生じた。…
…辺境の民族,都市や村から離れた森や山岳の住民が,一種の〈怪物〉と考えられた例は,洋の東西,古今を問わず多く,文明と野蛮,中心と周縁をめぐる人類学的考察に格好の素材を提供しているが,野人伝説はその一つのあらわれである。ギリシア人=ヘレネスに対するバルバロイ(〈訳のわからない言葉を話す者〉の意),大プリニウス《博物誌》にある〈口無し人(アストミAstomi)〉(以上の2例がコミュニケーションの断絶を示唆するのは興味深い),古代以来の地誌,旅行記に語られる異形の人々など,ヨーロッパにおける野人伝説形成にあたって働いたと思われる要因は多様である。より直接的にはアジアやアフリカの類人猿がそのモデルとなったとも考えられるが,基本的には共同体,キリスト教などある秩序の〈外〉にある人々に対する両義的な感情が生んだものといえよう。…
※「バルバロスハイレッディンパシャ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新