ハイ-コースト/クヴァルケン群島(読み)ハイコースト クヴァルケンぐんとう

世界遺産詳解 の解説

ハイコースト クヴァルケンぐんとう【ハイ-コースト/クヴァルケン群島】

2000年に登録、2006年に登録内容が変更された世界遺産(自然遺産)。ハイ・コーストは、スウェーデンの首都ストックホルムの北350km、ウップサーラ県のボスニア湾西岸の海岸で、国立公園、自然保護区に指定されている。この一帯は切り立った断崖の海岸線、渓谷湖沼と入り江、島と高地からなる多彩な景観をつくり出している。1997年に開通した、長さ1210mの吊り橋も有名で、その海岸線沿いには先史時代の遺跡も点在している。この一帯は氷河期に巨大な氷床が形成され、氷河の後退期に、氷河がのしかかる重みがなくなった結果、その反動として年平均1cmほどの割合で土地が隆起し続けているという、地質学的にも特異な地域でもある。これと同じ現象が、ハイ・コーストとはボスニア湾をはさんで対岸(東岸)にあるフィンランド領のクヴァルケン群島でも起こっており、2006年には、クヴァルケン群島を追加し、2国にまたがる世界遺産となった。◇英名はHigh Coast/Kvarken Archipelago

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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