ナランヒヤ(読み)ならんひや(英語表記)naranjillo

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナランヒヤ」の意味・わかりやすい解説

ナランヒヤ
ならんひや
naranjillo
[学] Solanum quitoense Lam.

ナス科(APG分類:ナス科)の常緑草本。コロンビアからペルーに多く、ルロluro、ナランジラともいう。高さ2メートル。葉はビロード様に短毛を密生し、長さ約25センチメートル、幅約15センチメートル。花は淡紫白色で径2~3センチメートル、子房は丸い。果実は短毛を密生し、ほぼ球形で径5~6センチメートル、4室からなり、黄色に熟す。果肉半透明な淡黄緑色で、中に黄褐色の小さな種子が多数ある。芳香に富み、甘酸っぱい。生食のほか、多くは清涼飲料水とする。ナランヒヤ・ジュースはエクアドルが有名。ペルー、コロンビアにも多い。中央アメリカからアンデスの、1000~2000メートルで霧が吹き上げるような所が栽培の適地である。

[飯塚宗夫 2021年7月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android