トリアッティ(ロシア連邦)(読み)とりあってぃ(英語表記)Тольятти/Tol'yatti

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

トリアッティ(ロシア連邦)
とりあってぃ
Тольятти/Tol'yatti

ロシア連邦西部、サマラ州の工業都市。ボルガ川中流部のサマラ貯水池沿岸にある。人口72万0300(1999)。市の発展は第二次世界大戦以降で、1950年ボルガ川にダム、発電所が建設され、合成ゴム窒素肥料を生産する工場がつくられてからである。また、1970年イタリアのフィアットの技術援助により建設されたボルガ自動車工場(乗用車ジグーリを生産)建設により、ロシアの重要な自動車生産都市になった。そのほか、船舶修理、建設工業用機械、電気機械工業などの工場がある。市の歴史は1736年に要塞(ようさい)が築かれたことに始まり、1780年市となった。工科大学、郷土博物館、人形劇場などの教育・文化施設がある。1964年までスタブロポリСтаврополь/Stavropol'と称したが、イタリア共産党指導者トリアッティを記念して改名した。

[中村泰三]

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