タネール(読み)たねーる(英語表記)Alain Tanner

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タネール」の意味・わかりやすい解説

タネール
たねーる
Alain Tanner
(1929―2022)

スイスの映画監督。ジュネーブ生まれ。ジュネーブ大学卒業後、ロンドンの英国映画協会(BFI)で学ぶ。当時のフリーシネマの影響を受け、1956年から短編映画の製作に従事し、帰国後も多くの短編を撮る。1968年にクロード・ゴレッタClaude Goretta(1929―2019)らとグループ・デ・サンクを設立し、長編第一作『どうなってもシャルル』(1969)を製作。その知的な批判精神とみずみずしい映像感覚で国際的に注目され、スイス・ニューシネマ旗手となる。以後『ジョナスは2000年に25才になる』(1976)、『光年のかなた』(1980)、『白い町で』(1983)、『ノー・マンズ・ランド』(1985)、『わが心の炎』(1987)など注目作を発表した。

[村山匡一郎]

資料 監督作品一覧

どうなってもシャルル Charles mort ou vif(1969)
サラマンドル La salamandre(1971)
アフリカからの帰還 Le retour d'Afrique(1973)
世界の中心 Le milieu du monde(1974)
ジョナスは2000年に25才になる Jonas qui aura 25 ans en l'an 2000(1976)
メシドール Messidor(1979)
光年のかなた Les années lumière(1980)
白い町で Dans la ville blanche(1983)
ノー・マンズ・ランド No Man's Land(1985)
わが心の炎 Une flamme dans mon coeur(1987)
幻の女 La vallée fantôme(1987)
ローズヒルの女 La femme de Rose Hill(1989)
ロズモンドの話 Fourbi(1996)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android