スカンク・ワーク(英語表記)skunk work

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スカンク・ワーク」の意味・わかりやすい解説

スカンク・ワーク
skunk work

既存の事業・組織からの影響を全く排除した独立的な研究開発活動のこと。それらの影響を断つ手段としては,地理的に本社機構から離れた場所にその部隊を置くのが一般的である。この言葉は,アメリカの化学産業に由来するもので,化学薬品の中にはきわめて悪臭を放つものがあり,こういった化学薬品を扱う開発部隊は,工場とか研究所から離れた場所で研究を行なっていたが,これをスカンク・ワークと呼んでいた。今日ではそれまでにないイノベーティブな研究開発をするための手段として使われている。公式のプロジェクトとは別にインフォーマルに進められる研究や個人的な関心で進められるヤミ研究を指す場合もある。具体的には,IBMPC (パーソナル・コンピュータ) の開発にこの手法を利用した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android