スウェーデン刺しゅう(読み)すうぇーでんししゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スウェーデン刺しゅう」の意味・わかりやすい解説

スウェーデン刺しゅう
すうぇーでんししゅう

区限刺しゅうに属し、布地の織り目を数えながら、表側の織り目をすくって刺す技法欧風刺しゅうステッチで、右から左へ刺し進む(中央から左右に刺す場合もある)色彩豊かな刺しゅうである。

[木村鞠子]

由来

古くは、東欧バルカン半島のユーゴスラビア織物民芸品で、布目を横に数えながらダーニングステッチで刺したものがある。またハック・ウィービングステッチやいろいろのステッチを組み合わせて刺されたものもあり、日本において大いに発展し、名づけられた。技術的にもわりあい簡単にできるので一般に好まれている。

[木村鞠子]

使われるステッチ

ダーニングステッチ、ハック・ウィービングステッチ、クロスステッチチェーンステッチ、玉刺しなど。

[木村鞠子]

布地

スウェーデン刺しゅうに適した二重織の厚地で、経(たて)糸が3本ずつ交互に浮織になった布地がある。そのほか、布目の数えやすい布地ならばよい。

[木村鞠子]

用途

室内装飾品、小物類などのほか、最近は婦人服や編み地を利用するなど、使用範囲も広くなっている。

[木村鞠子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android