シロタエギク(読み)しろたえぎく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シロタエギク」の意味・わかりやすい解説

シロタエギク
しろたえぎく / 白妙菊
dusty miller
[学] Senecio cineraria DC.

キク科(APG分類:キク科)の多年草。地中海沿岸原産の耐寒性海浜植物。茎と葉の全面が銀白色綿毛で覆われ、雪をかぶったように美しく、英名ではダスティー・ミラーの名でよばれる。また属名のセネシオとよばれることもある。茎は根際から分枝し、高さ40~80センチメートル、葉は羽状に分裂する。5~9月、集散花序をつくり、小形の黄色花を開く。改良品種で、よく栽培されるダイヤモンドは、高さ約30センチメートルで育てやすい。花壇での群落的な観賞がおもであるが、鉢植えにもする。繁殖は春に種子を播(ま)き、摘心して育て、秋に6~7センチメートルになったところを切って芽挿しする。日のよく当たる所で育てるとよい。

[猪股正夫 2022年2月18日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のシロタエギクの言及

【セネシオ】より

…キオン属は種類も多く,観賞上,鉢花や多肉植物として扱われるものがある。 シロタエギクS.cineraria DC.(英名dusty miller)は地中海沿岸の原産。耐寒性のある多年草で,高さ40~80cmになり,株もとで分枝し,叢生(そうせい)状態となる。…

※「シロタエギク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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