シャリーフアルムルタダー(英語表記)al-Sharīf al-Murtaḍā

改訂新版 世界大百科事典 の解説

シャリーフ・アルムルタダー
al-Sharīf al-Murtaḍā
生没年:967-1044

シーア派の初代イマーム,アリーの血をひくとされるバグダードのシーア派の学者。ナニイマーム・シーア派の理論家として多くのイマーム論を書き,他派との論争を旺盛に行っている。アリーの言行録アフバール)を集めた《雄弁の道》の編纂者として名高いシャリーフ・アッラディーを弟にもつが,彼をこの編者とする説もある。有能なこの兄弟は,ほかにも多くの宗教関係の著述があり,ナニイマーム・シーア派に多大な貢献をなしている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android