サワラ(椹)(読み)サワラ(英語表記)Chamaecyparis pisifera

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サワラ(椹)」の意味・わかりやすい解説

サワラ(椹)
サワラ
Chamaecyparis pisifera

ヒノキ科常緑樹でしばしば 30~40mの大高木になる。山林中に自生するが,植林したり,また生垣庭木として栽植されている。葉はヒノキにはなはだ似ているが,葉の先端はとがり,裏から見ると羽状に配列している。雌雄同株で雄花は枝の先端につき,紫褐色のやや長い球形雌花は基部に生じ緑色で球形をしている。熟すると黄緑色の球果となるが,ヒノキに比べてやや小型である。またヒノキでは側枝がほぼ水平に張出すのに対して,サワラは枝が斜め上に伸びるので全体の樹形がやや異なる。ヒノキ,アスナロクロベ,コウヤマキとともにいわゆる「木曾五木」とされるが,建築材としてはヒノキに比べてはるかに劣る。サワラの園芸品種は多く,ヒヨクヒバ,シノブヒバ,ヒムロなどが有名である。

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