日本大百科全書(ニッポニカ) 「サウス・オークニー諸島」の意味・わかりやすい解説
サウス・オークニー諸島
さうすおーくにーしょとう
South Orkney Islands
南極半島の北東方にある諸島。南緯60度20~50分、西経44度20分~46度45分の範囲に、コロネーション、ローリー、シーニーなどの高山性の島が分布する。露岩と雪や氷からなり、植物はコケや地衣類があるにすぎない。海岸にはアザラシ、ペンギンなどの動物がいる。1821年12月、イギリスのパウエルとアメリカのパーマーとの共同調査で発見され、1823年にイギリス人ウェッデルが測量し、現在の名を命名した。また、1904年からローリー島で気象観測が行われ、南極でもっとも長期にわたる観測値が記録されている(アルゼンチンのオルカダス基地)。1947年以来イギリスのシーニー基地がある。アルゼンチンも領有を主張している。
[楠 宏]