コミ族(読み)コミぞく(英語表記)Komi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コミ族」の意味・わかりやすい解説

コミ族
コミぞく
Komi

ロシアコミ共和国のペチョラ川,ブイチェグダ川 (北ドビナ川支流) ,スイソラ川,メゼン川流域 (北方系) ,およびカマ川上流の地域一帯 (南方系) に住む民族。別称ジュリエーン Zyryan。人口約 35万。ウラル語族に属するコミ語を話し,おもに農業に従事している。

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世界大百科事典(旧版)内のコミ族の言及

【ウラル語系諸族】より

…原ウゴル文化は前1千年紀中葉に原オビ・ウゴルと原マジャールに二分,前者が鉄器時代のウスチ・ポルイ文化を経て現存のハンティ族と,マンシ族に連なるのに対し,後者はその後遊牧化し,南ロシアを経由してパンノニアへ移住したマジャール人となる。原フィン文化は前2千年紀中葉に分裂,一方のペルミ・フィンは鉄器時代に栄えたアナニノ文化を経たのちさらに分かれて現存のコミ(ジリャン)族,ウドムルト(ボチャーク)族となり,もう一方の原ボルガ・フィンも前1世紀初頭には,のちのモルドバ(モルドビン)族,マリ(チェレミス)族の先祖に当たるボルガ・フィンと,バルト海東岸方面へ移住した原バルト・フィンとに分化する。後1世紀末以降原バルト・フィンはさらに拡散を重ね,バルト海東岸のエスティ(エストニア),ボート,リーブ(リボニア),北ロシアのベプス,インケリ(イングリア),カレル(カレリア),スカンジナビアのスオミの諸族となる。…

※「コミ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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