コバルト・ブルー(英語表記)cobalt blue

翻訳|cobalt blue

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コバルト・ブルー」の意味・わかりやすい解説

コバルト・ブルー
cobalt blue

絵具の色名の1つ。古くはドイツ青という名で知られた青色顔料組成はアルミン酸コバルト CoO・Al2O3 で,古代ローマのプリニウスの記録にもみられる。 1802年 L.-テナールが化学的に製造法を発明したためテナール青とも呼ばれる。絵具として用いられたのは 40年頃からである。色相原鉱焼成する温度と冷却に移行する際の温度によって異なるので,標準の色相を定めるのはむずかしいとされる。また粒子の大きさによっても発色差異が生じる。しかし油絵具として用いられると透明な美しい碧色を呈する。堅牢耐候性,耐熱性,酸およびアルカリにも強く,油との乾燥力もよくすぐれた絵具。

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