クルジャ(固爾札)市(読み)クルジャ(英語表記)Gulja

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クルジャ(固爾札)市」の意味・わかりやすい解説

クルジャ(固爾札)〔市〕
クルジャ
Gulja

漢語名はイーニン (伊寧) 。中国西北地方,シンチヤン (新疆) ウイグル (維吾爾) 自治区北西部の市。イリ (伊犁) 自治州の行政中心地。イリ川の北岸にあり,肥沃イリ盆地の中心都市として,ウルムチ (烏魯木斉) に次ぐ自治区第2の市となっている。工業の発展がめざましく,発電所,炭鉱のほか機械,化学,毛紡織,製紙皮革電機セメント,食用油,畜産物加工などの工場があり,特に少数民族の需要にこたえる日用品の生産に力を注いでいる。郊外は豊かな農業地域であるが,特にリンゴの特産地として知られ,ジャム,りんご酒,缶詰などに加工されている。市内にも学校,工場,住宅の庭にリンゴが植えられ,開花期には全市が白い花にうずまる。天山北路の要地で,チャガタイ・ハン国の首都アルマリク (阿力麻里) の地といわれる。 1871年ロシアの占領下におかれたが,81年イリ条約で再び中国領となった。人口 27万 1305 (1990) 。

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