デジタル大辞泉 「キロン」の意味・読み・例文・類語 キロン(Chiron) 彗星小惑星遷移天体の一。1977年に小惑星として発見され、のちに彗星に特徴的な急激な光度変化や中心核が観測され、現在は小惑星と彗星のどちらにも分類されている。名称はギリシャ神話のケンタウロスの賢者ケイロンに由来する。軌道長半径は13.7天文単位で、木星と天王星に軌道をもつケンタウロス族に属し、公転周期約51年で巡る。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「キロン」の意味・わかりやすい解説 キロンきろんChilon 生没年不詳。古代ギリシア、スパルタの政治家。紀元前556/555年の筆頭エフォロス(スパルタの最高役職名)で、ギリシア七賢人の一人。彼はエフォロイ(エフォロスの複数形)の権限を強化し、古典期スパルタの政治機構においてエフォロイが中心的位置を占める基礎を据えた。また反僭主(せんしゅ)政策を推進して、シキオンの僭主政打倒にあずかった。スパルタの併合政策を変更してペロポネソス同盟形成の第一歩を踏み出したとも目されている。息子がオリンピア競技の拳闘(けんとう)で優勝するのを見、その祝宴の直後に亡くなったという。[古山正人] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例