カラタチバナ(唐橘)(読み)カラタチバナ(英語表記)Ardisia crispa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラタチバナ(唐橘)」の意味・わかりやすい解説

カラタチバナ(唐橘)
カラタチバナ
Ardisia crispa

ヤブコウジ科の常緑小低木。コウジ (柑子) ともいう。関東以南の暖地の樹下に自生するが,ときには観賞用に栽培されている。樹高約 30cmでこんもりとした樹形をつくり,長さ 15cmほどの披針形の葉を互生する。夏に,葉腋から花柄を出し,白色5裂の合弁花をつける。球形液果は赤熟し,越年する。この植物を単にタチバナと呼ぶこともあるが,この名はまたミカン類 Citrusの古名としても用いられ,ヤマトタチバナ,アマタチバナなどミカン属の種や変種にこの名をつけているものが多く,まぎらわしいのでカラタチバナと呼んで区別する。

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