カノコガニ(読み)かのこがに

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カノコガニ」の意味・わかりやすい解説

カノコガニ
かのこがに / 鹿子蟹
[学] Daira perlata

節足動物門甲殻綱十脚(じっきゃく)目オウギガニ科に属するカニ。分類学上、所属をヒシガニ科とする意見もある。サンゴ礁海域に生息するカニの1種で、奄美(あまみ)大島以南の西太平洋、南太平洋、インド洋に広く分布する。甲幅5センチメートルに達する種で、サンゴ礁原やサンゴ塊の根元に潜んでおり、夜間に活動する。甲は横長の楕円(だえん)形で、大小の平たいいぼ状顆粒(かりゅう)で覆われ、紫黒色の強い光沢がある。1属2種で、ほかの1種はアメリカ西岸に分布するダイラ・アメリカーナD. americanaである。

[武田正倫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android