カナ政治(読み)カナせいじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カナ政治」の意味・わかりやすい解説

カナ政治
カナせいじ

タイ独特の政治構造。有力な個人中心にした派閥的政治集団である「カナ」が,武力背景政治権力を奪取し,その後,別の「カナ」が権力掌握を目指して政権と対抗するという構図が繰返されるのが「カナ政治」である。タイでは,1932年の立憲革命以降,ほぼ半世紀にわたって「カナ政治」が展開されてきた。この政治的伝統は 80年代には途絶えたかにみえたが,チャチャイ政権を倒した 91年2月のクーデターで誕生したアナン暫定政権は,この「カナ政治」を久々に復活させたものであった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android