カッシュマン(読み)かっしゅまん(英語表記)Joseph Augustine Cushman

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カッシュマン」の意味・わかりやすい解説

カッシュマン
かっしゅまん
Joseph Augustine Cushman
(1881―1949)

アメリカの古生物学者。初め合衆国地質調査所などに勤務し、1903年から1923年までボストン自然科学博物館館長に在職、1923年にカッシュマン有孔虫研究所を設立し、研究活動を行った。またハーバード大学で教えた。原生動物有孔虫類を研究し、その分類を確立した。1928年に出版した『有孔虫、その分類と経済的利用』は、現在でも広く利用されている。有孔虫の殻は化石として世界各地のさまざまな時代の地層からきわめて豊富に発見され、地層の時代判定に用いられており、石油探鉱に重要な役割を果たしている。カッシュマンの研究は、学問的だけでなく、アメリカにおける石油鉱業の発展期に探鉱の指針を与えたものと高く評価されている。

[鎮西清高]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android