カオリン(日本薬局方名)(読み)かおりん(英語表記)kaolin

翻訳|kaolin

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

カオリン(日本薬局方名)
かおりん
kaolin

中国の西安(せいあん)北東部にある高陵に産する天然産含水ケイ酸アルミニウムで、日本薬局方名。白色ないし類白色の砕けやすい塊、または粉末で、わずかに粘土様のにおいがある。化学的にはきわめて安定なもので、水に難溶である。水に潤すと暗色を帯び、可塑性となる。吸着剤として腸の異常発酵による下痢などに内用するほか、賦形剤にも使われ、消炎剤としてパップ剤の形で盛んに用いられる。また、精製カオリンは化粧品の原料としても用いられる。

[幸保文治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例