オートガロンヌ県(読み)オートガロンヌ(英語表記)Haute-Garonne

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オートガロンヌ県」の意味・わかりやすい解説

オートガロンヌ〔県〕
オートガロンヌ
Haute-Garonne

フランス南部,ミディピレネー地域 (レジオン) の県。ピレネー山脈北麓部およびアキテーヌ盆地南東部を含み,ラングドック地方西部とガスコーニュ地方北東部から成る。県都ツールーズ。東部の台地ガロンヌ川の各支流がほぼ北西方向に流れて深く谷を刻んでいる砂礫層地帯で,地形に応じた多角的農業が行われる。北部はガロンヌ川とアリエージュ川の河谷平野で,ツールーズ付近では幅 20kmに達し両岸には河岸段丘も発達する。古くからブドウ栽培を主とする多角的農業地帯。現在では大消費地ツールーズ向けの肉,酪農品,野菜,果物の供給地帯である。南部は,サンゴーダン平原の多角的農業地帯。その南はピレネー前山地帯で特に観光が盛んな美しい地方である。鉱工業面ではツールーズの工業 (航空機,皮革織物,食品) 地帯が県内工場労働者の大部分を吸収しているが,ほかにサンマルセの天然ガス,ピレネー山麓の水力発電などもある。近年,工業化が盛んで,人口増加率はフランスの県内でも最高位に属する。面積 6309km2。人口 92万 5962 (1990) 。

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