オルビエートのドゥオーモ

世界の観光地名がわかる事典 の解説

オルビエートのドゥオーモ【オルビエートのドゥオーモ】

イタリア中部、首都ローマの近郊にある「世界一美しい丘上都市」とも呼ばれるオルビエート(Orvieto)市街中心部の広場(ドゥオーモ広場)に建つ、3つの尖塔のあるゴシック様式の壮麗な大聖堂(ドゥオーモ)。ゴシック期を代表する建物の一つである。「聖母マリアの被昇天」に捧げられた教会で、1290年に「ボルセーナの奇跡」の聖遺物を奉るために着工し、1600年に完成した(ただし、モザイク制作は18世紀まで続いた)。当初ロマネスク様式の建物として計画されたが、ゴシック様式に変更された。建築には3人の建築家、152人の彫刻家、90人のモザイク制作者、68人の画家が携わった。内部には、ミケランジェロの代表作「最後の審判」(システィーナ礼拝堂)に影響を与えたルカ・シニョレッリ(Luca Signorelli、1445頃~1523年)のフレスコ画のほか、フラアンジェリコ(Fra Angelico、1387~1455年)などのフレスコ画がある。◇正式名称を「聖母被昇天大聖堂(La Cattedrale dell'Assunta)」という。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報