エーリク(9世)
えーりく
Erik Ⅸ
(?―1160)
スウェーデンの王(在位1156?~60ころ)。1270年ごろの作品『エーリク聖王の伝説』によれば、熱心なキリスト教徒で、フィンランドへ十字軍を派遣し、既婚女性の財産、相続法を創設するなど、立法者として先駆的業績を残したといわれているが、史料の不足からさだかでない。死後、エーリク崇拝がおこり、国民的聖人として長らく信仰の対象となった。
ローマ教皇庁の正式に認める聖人ではないが、スウェーデンでは、「エーリク聖王9世」と称されている。
[清原瑞彦]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例