エラブトキシン

化学辞典 第2版 「エラブトキシン」の解説

エラブトキシン
エラブトキシン
erabutoxin

エラブウミヘビLaticauda semifasciata毒液の成分で,強い神経毒タンパク質.a,b,cの3種類が知られており,いずれもアミノ酸62個の単鎖ポリペプチドで,4個のS-S結合をもつ.分子量7×103.エラブトキシンbはaと1個のアミノ酸を異にし,cはさらにbと1個のアミノ酸を異にしている.アセチルコリンにきっ抗して受容体に結合し,神経・筋肉間の刺激伝達を阻止する.同様な神経毒タンパク質は,多くのウミヘビやコブラ科の毒液から約80種類得られている.LD50 0.07 mg(ラット,筋注).[CAS 59536-69-5][CAS 115203-87-7:エラブトキシンa]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のエラブトキシンの言及

【毒魚】より

…亜熱帯海産のエラブウミヘビの毒液からは3種類の神経毒が得られている。これらは60~62個のアミノ酸よりなるタンパク質で,エラブトキシンa,b,cと呼ばれている。また,日本近海でもときに見られるという小型のヒョウモンダコは後部唾液腺に毒をもち,かまれると死ぬ恐れもある。…

※「エラブトキシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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