ウドンゲ(優曇華)(読み)ウドンゲ(英語表記)Ficus glomerata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウドンゲ(優曇華)」の意味・わかりやすい解説

ウドンゲ(優曇華)
ウドンゲ
Ficus glomerata

ウドンゲの名で呼ばれる植物は,インド原産のクワ科の常緑高木で,ガジュマルインドゴムノキベンガルボダイジュなどと近縁の種類である。同属のイチジクと同様,花が隠頭花序の中に隠れていて,いきなり果実となるため花の存在が目立たない。このため 3000年に1度の開花というような神秘的な想像を生み,仏典で稀有なことの比喩に用いられる。ヒマラヤ付近からデカン半島,さらにミャンマー東部にかけて分布し,材は軟質なためあまり有用ではないが,ドアや安価な家具に使うこともある。なおウドンゲの名はサンスクリット語udumbaraに由来するといい,ヒンドゥー教の聖木とされている。

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