イチヨウラン(一葉蘭)(読み)イチヨウラン(英語表記)Dactylostalix ringens

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イチヨウラン(一葉蘭)」の意味・わかりやすい解説

イチヨウラン(一葉蘭)
イチヨウラン
Dactylostalix ringens

ラン科の小型の多年草。高山性で本州中部以北の針葉樹林中に生じる。地上にただ1枚の卵形の葉を出すのでこの名がある。地下浅く,小さな多肉の根茎があり,この根茎から生じる1枚の葉は短い葉柄があり,葉面は濃い緑色で3本の葉脈が目立つ。5~6月に,高さ 10cmほどの花茎を1本出し,頂端に1個の花をつける。花は横向きに咲いて,径 3cmほどもあり,白色の唇弁には美しい紅色の斑点がある。株全体に比べて花が大きいのでよく目立ち,気品のある花容とともに山草家の間で珍重される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android