デジタル大辞泉
「よも」の意味・読み・例文・類語
よも
[副](あとに打消しの表現を伴って)実際にはまずありえないであろうと推測するさま。まさか。よもや。
「我をば―憎み玉わじ」〈鴎外・舞姫〉
「僧都は―さやうには据ゑ給はじを」〈源・若紫〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
よも
〘副〙 確定的ではないが、そのようなことはまさかあるまいという
予測を表わす語。まさか。よもや。
(イ) (打消推量の
助動詞「じ」「まじ」などを伴って)
万が一にも…ないだろう。
※竹取(9C末‐10C初)「あひたたかはんとす共かの国のひときはたけき心つかふ人もよも
あらじ」
※宇治拾遺(1221頃)七「
観音はからはせ給ことなれば、よもむなしくてはやまじと、思ひゐたるほどに」
(ロ) (打消の語を伴わず、反語的に) まさかそのようなことがあろうか、ないであろう。
※
謡曲・
蟻通(1430頃)「かくぞと知りて馬上あらば、よもおん命は候ふべき」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報