すっぺり(読み)スッペリ

デジタル大辞泉 「すっぺり」の意味・読み・例文・類語

すっぺり

[副]
すべすべして滑らかなさま。
「句々故事を用ふるが、さて―として故事とも見えざるが妙なぞと」〈四河入海・二二〉
残らず。全く。すっかり。
「それほどの大病やうやうくなって、この頃は―もとの通りさ」〈滑・浮世風呂・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「すっぺり」の意味・読み・例文・類語

すっぺり

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 残るところのないさまを表わす語。全く。すっかり。すっきり。
※浮世草子・好色万金丹(1694)二「竿にかけたる犢鼻褌(ふんどし)迄すっぺりと物の見事に丸焼け
滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「大病が漸(やうやう)に能くなって、此頃はすっぺり素(もと)の通りさ」
凹凸がなくなめらかなさま、何の抵抗もなくすっきりとしているさまを表わす語。
※四河入海(17C前)二二「東坡が此詩は句々故事を用るが、さてすっへりとして故事とも不見が妙なぞと云ぞ」
※落語・金の味(1892)〈三代目三遊亭円遊〉「『だから和女(おめへ)の事を遂真実に皺苦茶婆さんと云ひ度成らア。』『貫郎(あなた)スッペリ為(し)て居ますヨ』」

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