精選版 日本国語大辞典 「しみじみ」の意味・読み・例文・類語
しみ‐じみ
〘副〙 (「しみしみ」とも。「染み染み」の意。多く「と」を伴って用いる) 心に深くしみとおるさまを表わす語。
① 心に深く感じいるさまを表わす語。しんみり。
※右京大夫集(13C前)「いづかたにか経のこゑほのかにきこえたるもいたく世の中、しみしみと物がなしくおぼえて」
② お互いの心にしみ入り、打ちとけて物静かなさまを表わす語。しんみり。
③ 心からそのように思うさまを表わす語。つくづく。よくよく。本当に。
④ 寒さなどが身に深くしみとおるさまを表わす語。
※俳諧・暁台句集(1809)秋「しみしみと夜寒き蜘のあゆみかな」
⑤ じっと相手をみつめるさまを表わす語。
※洒落本・文選臥坐(1790)東北の雲談「わたくしはまだ綾越さんや玉しきさんをば、度々間違ってしみじみと見ません」
⑥ 心からいやで、つらいさま、こりごりであるさまを表わす語。
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