いざ給え(読み)イザタマエ

デジタル大辞泉 「いざ給え」の意味・読み・例文・類語

いざたま

《「給え」は尊敬補助動詞給う」の命令形。この上に来るはずの「行く」「来る」の意の動詞を略したもの》さあ、いらっしゃい。さあ、どうぞ。
「―、出雲拝みに」〈徒然・二三六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「いざ給え」の意味・読み・例文・類語

いざ 給(たま)

(「たまえ」は尊敬の意を表わす補助動詞「たまう(給)」の命令形で、上に来るはずの「行く」「来る」の意を表わす動詞を略したもの) さあ、おいでなさい。私といっしょに行きましょう、私の所へいらっしゃいの意にもなる。中古以降、親しい間柄、気楽な相手への誘いかけとして、よく用いられている。いざたべ。→いざさせたまえ
※宇津保(970‐999頃)吹上上「御(み)いとまなくとも、かの主(ぬし)は出で立ち給なん。いざたまへ、桂(かつら)へ」
※枕(10C終)九九「いざ給へかし、内裏(うち)へ、といふ」

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