日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムラト(4世)」の意味・わかりやすい解説 ムラト(4世)むらとMurat Ⅳ(1612―1640) オスマン帝国の第17代スルタン(在位1623~40)。伯父の第15代スルタン、ムスタファ1世(在位1617~18、1622~23)の死後、11歳で即位。国政は最初、母のキョセムと大宰相にゆだねられた。21歳のとき彼らの手から政権を奪還し、財政の再建、軍隊の改革、アナトリアの民衆暴動鎮定など政治力を発揮した。1635年以後、イラン戦役にたびたび親征し、バグダードを再征服した。オスマン帝国中興の祖といわれる。[永田真知子] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例