知恵蔵 「Swift」の解説
Swift
アップル社のスマートフォンiPhoneや、タブレットiPadなどのような、iOSを基本ソフト(OS)にするデバイスや、同社のパソコンの基本ソフト「Mac OS X」で動作するアプリケーションを開発するためには、これまで同社の「Objective-C」と呼ばれるプログラミング言語を必要としたが、今後はSwiftがObjective-Cに代わるプログラム言語となる。
なお、Swiftで開発したアプリケーションを利用できるのは、iOSならiOS7以降、Mac OS Xは10.9以降。また、近年は、プログラム開発の生産性を向上させるために、統合開発環境と呼ばれる環境下でプログラム言語を扱うスタイルが主流であり、アップル社では「Xcode」という統合開発環境を用意しているが、14年9月に、Swiftが利用できるXcode6が発表されている。
Swiftは「迅速な」という意味を持つが、その名のごとく、アップル社は、一般的な検索アルゴリズムでは、従来のObjective-Cよりも、最大2.6倍高速とうたっている。
また、Swiftは、変数の型宣言やメソッド定義などが厳密だったObjective-Cに比べ、プログラミングスタイルがかなり緩和され、初心者でも取り組み易い、簡単な文法となったとされている。更に、Objective-Cとの互換性があるため、Swiftから、Objective-Cの部品プログラムを利用したり、SwiftとObjective-Cの双方から、互いのプログラムコードを呼び出したりすることができる。
アップル社の次世代プログラム言語となるSwiftは、企業からの関心が高いだけでなく、学習し易いといった点で、大学等の教育機関にも注目されており、米国では、スタンフォード大学やカリフォルニア工科大学を始めとする多くの大学で、講義に取り入れている。
(横田一輝 ICTディレクター/2015年)
Swift
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出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報