Pokemon GO(読み)ぽけもんごー(英語表記)Pokemon GO

知恵蔵 「Pokemon GO」の解説

Pokemon GO

ゲームソフト「ポケットモンスター」に登場する架空の生き物ポケモン」を捕まえるスマートフォン用のゲームアプリ。米ナイアンティック社と株式会社ポケモン(任天堂などが出資)によって共同開発された。AndroidiPhoneの両スマートフォンに対応し、無料で利用できるが、一部はアイテム課金制。2016年7月6日に米や豪等でサービスが先行スタートし、日本では7月22日より利用可能となった。スマートフォンのカメラやGPS機能を活用し、現実の風景AR(拡張現実)技術を使ってポケモンを出現させるため、ポケモンを捕まえるには、スマートフォンを持って、現実世界を歩き回り、ポケモンを探す必要がある。サービス配信開始から1カ月で、ダウンロード数は1億3000万、売上高は2億650万ドルに達し、スマートフォン用のゲームとして、「配信から最初の1カ月のダウンロード数が最多」「最初の1カ月の売上高が最高」等の5項目で、ギネス社の世界記録に認定された。ポケモンが出現すると、スマートフォンが振動する。ポケモンを捕まえるためには、画面上のモンスターボールと呼ばれるアイテムをスワイプして投げ、ポケモンに当てなければならない。モンスターボールを始め、様々なアイテムは、「ポケストップ」と呼ばれる場所で入手できる。ポケストップは、世界中の名所旧跡や、近く公園などに設置されており、プレーヤーは、アイテムを補充するために、ポケストップへ立ち寄る。また、世界中の各所に、他のポケモンと戦うための「ジム」も設置されており、対戦成績がプレーヤーのレベルアップにつながる。
Pokemon GOの利用は、屋外での電力消費が大きいため、モバイルバッテリーを携行するプレーヤーが増え、その結果、世界的にモバイルバッテリーの売上が増えたり、Pokemon GOの利用目的でスマートフォンの購入者が増えたりといった、経済効果も現れている。また、ポケモンが多い場所にプレーヤーが集まるため、商店街などでは、ポケモンを呼び寄せる課金アイテムを使って、集客に成功した例もある。更に、地震で大きな被害を受けた熊本や東北3県は、県内にポケストップや、ジムを増やし、プレーヤーが被災地に集まり、食事や土産を買うことによる地域経済の活性化を期待している。一方で、歩きスマホによる利用で、交通事故にあったり、転倒して怪我をしたりするプレーヤーが増え、自動車運転中の利用による事故、私有地への侵入などの問題も起こっている。
なお、スマートフォンの画面を見続けなくてもプレーできるデバイス「Pokemon GO Plus」が16年9月16日に発売される。同デバイスでは、プレーヤーのスマートフォンと連動し、ポケモンやポケストップの情報を、ランプと振動でプレーヤーに知らせ、スマートフォンを直接操作することなく、ポケモンの捕獲や、ポケストップでのアイテム補充が可能になっている。

※「Pokemon」の「e」の上には「´」がつく。

(横田一輝 ICTディレクター/2016年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini 「Pokemon GO」の解説

Pokemon GO

ポケモンシリーズのスマートフォン向けゲーム。iOS/Android対応。株式会社ポケモン、任天堂株式会社、米ナイアンティック社の共同プロジェクトによって開発され、2016年の提供開始が予定されている。ナイアンティック社の位置情報ゲーム「Ingress」同様、スマートフォンの位置情報を活用したもので、現実世界でポケモンを捕まえる、交換する、バトルするといった体験が可能となっている。近くに野生のポケモンが居ることを振動や光で通知するウェアラブルデバイス「Pokemon Go Plus」の提供も予定されている。

(2015-9-14)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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