LCC(読み)エルシーシー(英語表記)Low Cost Carrier

デジタル大辞泉 「LCC」の意味・読み・例文・類語

エル‐シー‐シー【LCC】[low-cost carrier]

low-cost carrier
格安航空会社
仮想移動体通信事業者(MVNO)の通称。大手通信事業者(MNO)よりも安価で通信・通話サービスを提供することから。

エル‐シー‐シー【LCC】[leadless chip carrier]

leadless chip carrier》⇒キュー‐エフ‐ジェー(QFJ)

エル‐シー‐シー【LCC】[lower camel case]

lower camel case》⇒ローワーキャメルケース

エル‐シー‐シー【LCC】[life cycle cost]

life cycle cost》⇒ライフサイクルコスト

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「LCC」の解説

LCC

ローコストキャリア(Low Cost Carrier)の略称で、効率的な運営により低価格の運賃で運航サービスを提供する航空会社を指す。米国の航空自由化を契機に登場し、世界的に航空規制緩和が進む中で各地に数多く誕生してきた。代表的なLCCには、米国のサウスウエスト航空、英国のイージージェット、マレーシアのエアアジアなどがあり、既存の大手航空会社がLCC事業に参入するケースもある。世界的にシェアを伸ばしているが、急成長した会社がある一方で、事業停止や経営破綻(はたん)に追い込まれた企業も多い。
LCCは、独自の事業戦略で、既存の大手航空会社と競争を繰り広げてきた。充実した運航ネットワークや多様なサービスを競ってきた従来の航空会社とは異なるビジネスモデルを採用。特定区間に絞り込んだ路線の設定、使用機種の統一、大都市周辺の2次的(セカンダリー)空港や使用料の安いLCC専用ターミナルの利用、機内食などのサービスの廃止または有料化、インターネットなどを利用した航空券の直接販売、契約社員の活用などによりコスト削減を図り、格安運賃を可能にした。
日本国内の空港では、2010年3月開港の茨城空港が、航空機ターミナルビルを結ぶボーディング・ブリッジ(搭乗橋)を設けないなど、初の本格的なLCC対応となった。

(原田英美  ライター / 2010年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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