知恵蔵 「B-CAS」の解説
B-CAS
2000年にBSデジタル放送が開始された際、海外での無許可受信と、それに伴う海賊版作成を防止する目的から導入が始まり、02年にはCSデジタル放送でも採用された。その後、03年に地上デジタル放送がスタートする際にも、そのまま採用された。
デジタル放送での著作権保護機能「コピーワンス」「ダビング10」とあわせ、その運用には批判が多い。特にB-CASについては、B-CASカードの発行を、一企業である「株式会社ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ」が独占していること、またそもそも、無料放送かつ基幹放送である地上デジタル放送に、衛星放送と同じ「限定受信システム」が必要か否か、という2点が、やり玉にあがっている。
総務省は、11年のアナログ放送終了までに、地デジでのB-CASシステムのあり方に関し、再検討を行う方針をたて、関係各所との調整を行っている。
(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2008年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報