2リーグ制(読み)にりーぐせい/2りーぐせい

知恵蔵 「2リーグ制」の解説

2リーグ制

戦後復興と共にプロ野球への関心が高まって、1949年7月に毎日が新球団設立を打診。続いて9月に近鉄大洋、広島、西鉄等も名乗りをあげて乱立模様になった。既存8球団のうち巨人、中日、大陽、大阪が共倒れを懸念してリーグ拡大に反対したのに対し、南海、阪急、大映、東急が2リーグ制を支持。結局、同年11月26日に従来の日本野球連盟を解体して、セントラル・リーグ、パシフィック・リーグが設立された。51年に西日本が西鉄と、53年に松竹が大洋と合併し、パは54年に加入した高橋ユニオンズが57年に大映と合併した後、大映が翌年に毎日と合併する経緯を経てそれぞれ6球団ずつになった。しかし選手の参稼報酬高騰に加えスポーツの多様化を受けて球団経営は苦しく、特に巨人戦カードのないパ・リーグは大物選手を保持できない逼迫した経営状況に陥り、1リーグ制を要望。2004年の球界再編の動きの中でようやく05年から6試合ずつのセ・パ交流戦を行うことが決まった。

(武田薫 スポーツライター / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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